はじめ
「おうちで科学実験をやってみたい」と思ったとき、まず迷うのは「どんな道具を揃えればいいのか」という点だと思います。私も最初に実験を始めたときは、ビーカーや試験管のようなものだけ揃えればいいのかと思っていました。しかし実際にやってみると、安全装備や測定器、観察用の道具など、必要なものが意外と多いことに気づきました。
この記事では、私が自宅で実験を始めたときに「これは買ってよかった」と心から思った道具を中心に紹介します。実際に使ってみた感触や、初心者が失敗しがちな点、ちょっとマイナーだけど役立ったアイテムなども交えて解説します。

自由研究にも役に立つ!実際に私がおうち実験で使用している安全で安心だけども使うと面白いものを紹介します!
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1|まずは安全第一!保護具(ゴーグル・手袋・エプロン)
最初に揃えるべきは実験器具ではなく安全装備です。私は最初、料理用のエプロンと普通の手袋でやってしまい、液体が袖口に入ってヒヤッとしたことがありました。そこから学んだのは「科学実験は遊びでも、事故は起こり得る」ということです。
- ゴーグル:粉や液体の飛び散りから目を守る。側面までカバーできる密閉型がおすすめ。
- 手袋:ニトリル製が汎用的で、化学薬品や色素を扱うときに便利。ラテックスより破れにくく安心です。
- エプロンやラボコート:袖口まで覆えるものが安全。私は耐薬品性のある白いコートを使っていますが、気分も“研究者っぽく”なってモチベーションも上がります。
安全装備をきちんと身につけるだけで、心理的にも落ち着いて作業ができるので、初心者ほど軽視しないで欲しい部分です。
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2|測ることから始めよう!デジタル秤・温度計・pH測定器
実験の基本は「測ること」です。私は最初、料理用のキッチンスケールを流用しましたが、0.1g単位しか測れず「全然精度が足りない」と気づきました。科学実験では0.01g単位で測れるスケールがあると格段に便利です。
- デジタル秤:小さな粉や結晶を扱うときに必須。私は0.01gまで量れるポケットサイズのものを使っています。
- 温度計:液体を温めたり、氷水で冷やしたりするときに使用。デジタルタイプなら反応が早くて安心。
- pH試験紙やpHメーター:酸性・アルカリ性を調べるのに役立ちます。最初は試験紙で十分ですが、私は次第にデジタルpHメーターに移行しました。校正が少し手間ですが、数値がはっきり出るのはやっぱり楽しいです。

pHメーターは私はpH試験紙をお勧めしますが、正確に測るのであれば機械式が適している場合もあります。しかし、校正作業が入るためおすすめはしません。
実際に測定データをノートに記録していくと、ただの「遊び」が「実験」に変わる瞬間があります。これはとても大きな体験です。
3|観察の楽しみ!顕微鏡・ルーペ・スマホ撮影アダプタ
顕微鏡を手に入れたときの感動は今でも覚えています。水滴の中に微生物が動いているのを見たとき、「ああ、世界ってこんなに広いんだ」と素直に驚きました。
- 顕微鏡(40倍〜400倍程度):入門用でも十分に楽しめます。LED照明付きだと観察が楽です。
- ルーペ(10倍程度):野外観察にも便利で、昆虫の翅や鉱物の結晶など肉眼では見えないディテールがよく見えます。
- スマホアダプタ:顕微鏡の映像をスマホで撮れると、記録やSNSでのシェアにも役立ちます。
さらに少しマニアックですが、私は偏光フィルターを使って鉱物やプラスチックを観察するのが好きです。普通では見えない色の模様が現れて、理科の教科書が目の前で動き出すような感覚になります。

顕微鏡には性能が良いものはとても高価です。しかし一般的な通販では安価ですが観察は可能なものが多い印象です。ある程度サクラはありますが、観察できればいい!みたいな方には通販をお勧めします。
4|電子工作系:Arduinoやマルチメータでデータ収集
化学実験や観察に慣れてくると、「データを自動で取れたら便利だな」と思うようになりました。そこで役立ったのが**Arduino(マイコン)**です。
- Arduinoスターターキット:温度センサーや光センサーをつなぐと、簡単にデータが取れる。私は植物の光合成実験で光量を測ったとき、とても役に立ちました。
- マルチメータ:電圧や抵抗を測る必需品。ちょっとした回路のトラブルを確認するのに欠かせません。
- ブレッドボード・ジャンパーワイヤー:半田付け不要で回路を組めるので、初心者でも試行錯誤ができます。
電子系は少し敷居が高いと思われがちですが、最初はLEDを光らせるだけでも十分楽しいです。科学と工作の融合を実感できるのでおすすめです。
5|消耗品と身近な試薬で楽しむ実験
危険な薬品を使う必要はありません。私は最初、スーパーで買える素材で十分楽しみました。
- 重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸:混ぜると発泡するので、火山模型や二酸化炭素の発生実験に使えます。
- お酢(酢酸):金属と反応させてさびやガスを観察できます。
- 食用色素:液体の動きを可視化したり、クロマトグラフィーに使えます。
- プラスチックビーカー・試験管・スポイト:割れる心配が少なく、繰り返し使えます。
- ペトリ皿:カビや酵母を観察する際に便利。ただし処分方法には注意が必要です。
こうした「身近なもの」を工夫して使うのが、おうち実験の醍醐味でもあります。私は特に、紅茶やコーヒーを使った色素抽出実験がお気に入りです。身近な飲み物の中に科学を発見できる瞬間はとても面白いですよ。

試薬では購入が大変ですが、食品添加物でも十分遊べます!私は、標本づくりにアルカリ系の薬品を使用しています。
6|予算別に揃えると失敗しない!

最初から全部揃える必要はありません。私は段階的に買い足していくことで無駄なく揃えられました。
- 低予算(〜5,000円)
- ゴーグル・手袋
- 試験管・スポイト・ビーカー
- pH試験紙
- 中予算(5,000〜20,000円)
- デジタル秤(0.01g)
- 顕微鏡(入門用)
- マルチメータ
- 高予算(20,000円〜)
- 本格的な顕微鏡(カメラ対応)
- Arduino公式キット+センサー類
- デジタルpHメーター
「ちょっと試してみたい」なら低予算で十分ですし、「がっつり趣味にしたい」なら中〜高予算で揃えていくのがいいと思います。
まとめ:まずは“安全”と“観察”から

おうち実験は、ただの好奇心から始めても、気づけば立派な趣味や学びに発展します。ただし、最初に強調したいのはやはり安全第一ということ。ゴーグルと手袋は必ず用意してください。
そのうえで、デジタル秤や顕微鏡などを少しずつ揃えていくと、どんどん楽しくなります。私自身も最初は重曹とクエン酸を混ぜるだけでしたが、今では顕微鏡観察やデータロギングまで楽しむようになりました。
「おうち実験スターター12選」を参考にして、あなたもぜひ身近な科学の世界に一歩踏み出してみてください。